公立高校入試の仕組み(下)

皆さん、こんにちは。大和中学校から一番近い個別指導塾、進学塾Cwayです。

前回からの続きで、公立高校入試の仕組みについて書きたいと思います。

今回は特徴の5つ目から6つ目のご紹介です。

特徴5 各校の特色に応じた検査も実施できる

共通の検査(学力検査と面接)以外に、各高校の特色に応じた検査を実施することができます。これを「特色検査」といいます。

  • 特色検査には、「実技検査」と「自己表現検査」の2種類があります。
  • 特色検査を実施する高校は、学力検査の教科数を3教科まで減らすことができます。

参考:特色検査を実施した全日制高校(クリエイティブスクールを除く)・2022年春

特色検査の種類実施校・学科・コース
自己表現検査

筆記型

(共通問題と共通選択問題を使用)

横浜翠嵐、川和、希望ケ丘、光陵、横浜平沼、柏陽、横浜緑ケ丘、多摩、横須賀、湘南、鎌倉、茅ケ崎北陵、平塚江南、小田原、厚木、大和、相模原、横浜国際(国際科/国際バカロレア)

筆記型

(上記以外)

市立横浜サイエンスフロンティア
討論型神奈川総合(舞台芸術)
実技検査市立戸塚(音楽)、神奈川工業(デザイン)、市立川崎総合科学(デザイン)、市立横浜商業(スポーツマネジメント)、厚木北(スポーツ科学)、白山(美術)、上矢部(美術)、市立橘(スポーツ)、相模原弥栄(音楽/美術/スポーツ科学)、神奈川総合(舞台芸術)

特徴6 各資料の比率は各校が選択する

選抜は、第1次選考と第2次選考に分かれていて、それぞれ「S1値」「S2値」を用いて選考が行われます。S1・S2値を算出する際の比率は、定められた範囲内で各高校が選択します。

  • 第1次選考は、共通選抜の募集人員の90%まで、S1値の順に選考します。S1値は、調査書・学力検査・面接の結果をもとに、各校が定めた比率で算出します。
    ※資料の一部(おもに調査書)が整わない者については、参考にできる資料を活用します。
  • 第2次選考は、S2値の順に選考します。S2値は、資料の一部が整わない者にも考慮し、調査書の評定を用いずに算出します。
    ※資料の一部が整わない者だけでなく、第1次選考に漏れた者もその対象にします。
  • 各資料の比率は、それぞれ2以上の整数にして、全体の合計が10になるように配分します。
  • 特色検査を実施した場合は、その比率を5以下の整数にして、合計の10に加えます。
  • 調査書や学力検査は、各校ごとに重点化することができます。
    ※調査書の評定は、第1次選考に限り、3教科の範囲で2倍を限度に重点化できます。
    ※学力検査の得点は、第1次選考・第2次選考のいずれでも、2教科の範囲で2倍を限度に重点化できます。

※以下の高校および募集の選考方法は上記とは異なります。
連携募集、特別募集、中途退学者募集、別科
全日制クリエイティブスクール(田奈・釜利谷・横須賀南(普通科)・大井・大和東)
定時制フロンティアスクール(横浜明朋・相模向陽館)
横浜国際(国際バカロレア)
※横浜国際(国際科)の共通選抜では、第1回目の選考で、募集人員の80%までS1の順に選考します。第2回目の選考では、第1回目の選考での不合格者に加え、国際バカロレアコース不合格で国際科を第2希望とする者も対象にしてS2の順に選考します。

最後に

中1中2に関しては、自分の志望校で「特色検査」があるといっても、やはりまずは「内申点」と「共通選抜の得点力」を高めることが最優先です。各教科の伸びしろを見極め、早くから動くことが肝心です。

また各高校で比率が違うとはいっても、それをことさら意識するのもどうかと思います。面接で差がつく高校も一部ありますが、大半の高校は差がつきません。よって内申と本番の得点力で合否が決まるといっても過言ではありません。ここでもやはり「内申点」と「共通選抜の得点力」を高めることが重要なのです。

さて、上中下と3回にわたって公立高校入試の仕組みを書いてきました。ちょっと長かったですね。ただ内容に誤解が生まれないよう、なるべく詳しく書きました。所々よくわからない言葉も出てきたかと思いますが、それはまた別の記事で補足したいと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。