公立高校入試の仕組み(下)

神奈川県の公立高校入試の選抜方法、特色検査と比率選考の仕組みまとめた図をチェックするCwayの生徒

皆さん、こんにちは。鶴間駅から徒歩8分、西鶴間にある個別指導塾、進学塾Cwayです。

和中から一番近い塾として、指導歴15年以上のプロ講師が小中学生を中心に主要教科を指導しています。

前回に続き、今回は「公立高校入試の仕組み」において、特色検査と選考資料の比率についてご説明します。


目次

特色検査とは?各校独自の選抜方法

実技検査と自己表現検査の2種類

学力検査に加え、各高校の特色に応じた「特色検査」が行われる場合があります。この検査には以下の2種類があります。

  • 自己表現検査(筆記型・討論型)
  • 実技検査(音楽・美術・スポーツなど)
  • 面接(受検生1人と試験官2人以上の個人面接)

なお、特色検査を実施する高校では、学力検査の教科数を3教科まで減らすことも可能です。

実施校と学科の例

自己表現検査

  • 筆記型(共通問題など):横浜翠嵐、川和、湘南、大和 ほか多数
  • 討論型:神奈川総合(舞台芸術)

実技検査

  • 音楽:市立戸塚、相模原弥栄など
  • 美術:白山、上矢部など
  • スポーツ:市立橘、厚木北など

※2022年度の実施状況をもとにしています。


選考資料の比率は高校ごとに異なる

S1値・S2値とは?

選抜は「第1次選考(S1値)」と「第2次選考(S2値)」に分かれます。

  • S1値:調査書・学力検査・特色検査の結果を所定の比率で計算。
  • S2値:調査書の各教科の第3学年の「主体的に学習に取り組む態度」の評価の結果・学力検査・特色検査の結果を所定の比率で計算。

比率は高校ごとに選択され、重点を置きたいところに配分が可能です。

重点化と特色検査の比率

  • 各資料の比率は2以上の整数で設定し、合計が10になるよう配分。
  • 特色検査を実施する場合、その比率は5以下で設定し、合計に加算。

さらに、一部の資料(調査書や学力検査)は、指定の教科に限って2倍まで重点化が認められています。

※クリエイティブスクールや特別募集などは異なる選考方法を採用しています。


まずは内申点と得点力を高めましょう

保護者の皆さんは、特色検査が気になるかもしれません。しかし、最も重要なのは「内申点」と「共通選抜の得点力」を伸ばすことです。

各高校で比率の違いはありますが、大多数の合否は内申と本番の得点で決まります。まずは各教科の伸びしろを見極め、早めに準備を始めましょう。


まとめ:入試制度を理解して早めの準備を

今回で3回にわたり、公立高校入試の仕組みを解説しました。少し長い内容でしたが、制度を正しく理解し、余裕を持った準備をすることが大切です。今後、不明な用語などは別の記事で詳しくご紹介していきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

神奈川県大和市出身。大野原小学校と大和中学校の卒業生。明治大学卒。
学生時代に家庭教師のアルバイトを4年間経験。その後社会人となり、教室長兼講師として個別指導塾に5年半勤務。県央・横浜エリアの教務主任を兼任。集団指導も2年半経験し、複数教室合同の入試対策授業において、2年連続最優秀講師に選出。

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